異文化についての見解を拡げる最適の場

シャンポリオンのヒエログリフ解読で関心が高まったエジプト美術

アクエンアテンとネフェルティティ

18世紀後半、ヨーロッパ列国によるアフリカや中近東諸国への軍事的・経済的な進出が古代世界への人々の関心を高めることとなりましたが、その一つが1799年にナポレオンがエジプト遠征から持ち帰った古代エジプトの美術品や学究的な資料の数々です。

ルーブルに古代エジプト部門が開設されるのは1826年ですが、きっかけとなったのは当時のフランス国王シャルル10世が、大規模なエジプト美術のコレクションを購入したことにあります。

それまでのエジプト美術はギリシアやローマの芸術と比べて価値がされてきましたが、1822年にエジプト学者のジョン・フランソワ・シャンポリオンがヒエログリフ(エジプト象形文字)の解読に成功し世界的な反響を呼び起こしたことで、エジプト美術の価値は大いに見直されることになりました。

シャンポリオンはエジプトに駐在していたイギリスやフランスの領事館が貴重な収集品を売ろうとしていたのを阻止し、シャルル10世にまとめて購入するように説得しました。これがそのままルーヴル美術館の所蔵となりシャンポリオンが初代エジプト部門の学芸部長となりました。

ルーヴルが所蔵するコレクションはそれから拡大を続け、紀元前約4000年からキリスト教布教時代(紀元9世紀頃)までの約5000点の作品を展示しています。有名な作品としては、古代王国時代のホルス神のいる浮き彫り墓碑「蛇王の碑」、新王国時代の巨大彫刻「アメンヘテプ4世巨像断片」、彩色浮彫り「ハトホル神とセティ1世」のほか、「ラムセス2世のハヤブサ形胸飾り」、「オソルオン2世の遺宝」などがあります。